The Simon Sisters サイモン・シスターズ / The Simon Sisters

Hi-Fi-Record2008-12-15

昨日の日曜日、
DJで徹夜して帰ってきて
朝からテレビを見ていたら
亡くなった作曲家、遠藤実さんの追悼番組をやっていた。


北国の春」と
「こまっちゃうナ」を作曲した人物が同じという事実に
今さらのようにクラクラしたが、
話題にしたいのはそこじゃない。


氏の初期の代表曲のひとつである
こまどり姉妹の「ソーラン渡り鳥」(昭和36年)が流れたとき、
「古い!」という印象は確かにあるのだけれど、
姉妹がハモりながら歌うという光景に
何となくなじみを感じる自分がいた。


その親しみのもとは何だろうと考えていたら、
ハイファイで扱う商品に
姉妹もの、すなわちシスターズものが多いからということに
思い当たった。


フォー・フレッシュメンのように、
あるいはコーデッツのように、
歌がうまくて音程の違う人間を集めたグループではなく、
兄弟や姉妹といった
声も似ていて、音程も同じようなひとたちが集うときのハーモニーには、
言葉ではうまく言い表せない暖かみが出る。


兄弟や姉妹に育ったひとなら
その感覚はわかるのかもしれない。


協調ではなく
共感とも違う。
しいていえば
ふるさとを同じくする人間たちの
方言みたいなものなのかも。


何か一枚、この話にこじつけて紹介するのに、
ハイファイに現在、シスターズものはいろいろあるのだが、
どうせなら買付後だし
今日、店頭に出す商品にしようと思い、
ルーシーとカーリーのサイモン・シスターズにした。


妹のカーリーは
言わずもがな、のちのカーリー・サイモン


フォーキーというより
もろフォークなスタイルに近いが
こういう音楽でも
やはり彼女たちだけの方言があるように感じる。(松永良平


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