The Brothers Four ブラザース・フォア / 大鷲の飛ぶ地へ
昨年の今頃、とあるパーティでDJプレイされていたブラザース・フォア版の「あの日に帰りたい」。
衝撃だった。身体ごと、持って行かれた気がした。すぅっと、別のところに。
今にしてやっと、だ。
手元のプレイヤーで、自ら針を落として「あの日に帰りたい」を聴く。
でも、何かが違う。
前の曲とのつながりなのか、音量なのか、ピッチなのか、それとも聴いている場所の違いが生む何かなのか。
あの日のあの時間、彼によってプレイされた「あの日に帰りたい」として、ぼくの身体が経験を記憶しているのだろうか。
なぜかこのレコードを見つけるのは、アメリカで。
手に取って思わずおっと息をのみ、それからいそいそと買い付けるレコード・ストックの一番上に乗せる。
体の中であの日の音色が、遠く響いた。(大江田 信)