Mr. Acker Bilk ミスター・アッカー・ビルク / Above The Stars

Hi-Fi-Record2008-12-26

今年もいっぱい買付をした。


その数、数千枚。
そして、その多くは
お客様の耳と言う名の胃袋に飲み込まれていった。


気がつくと数多く買っていたのは
ロッド・マッケンのレコードと
彼が主宰するStanyan(スタニアン)レーベルからのレコード。


マッケンのレコードは
いつ見ても「まだこんなにあるのか」という驚きを提供してくれるし、
スタニアンのレコードは
いつ見ても「まだこんなのもあるのか」と好奇心をくすぐってくれる。


60年代にイギリスで活動し、
お茶の間ムード・ミュージックとして世界的に人気を博した
ミスター・アッカー・ビルク。


山高帽にクラリネットのいでたちで
ペーソスを醸し出すジャケでおなじみのこのおじさん。


そのアッカー・ビルクの作品から
ロマンティックなメロディと
ただただ美しいストリングスで出来ているナンバーを選り抜いた
ベスト・アルバムがスタニアンから出ていた。


時代を遠く隔てたわけではなく、
73年という時点での
その鋭すぎる着眼にまず敬服。


さらには、
漆黒の中に
濡れた肌着の若者を浮かび上がらせるというアートワークに
心から感服。


同じ曲を聴いているはずなのに、
選曲、曲順、そして意匠の違いによって
オリジナル・アルバムとはまったく違って聴こえるのだ。


実を言うと、
ロッド・マッケン及び
スタニアンのレコードを
これほどまでに仕入れることが許されたのは
それを静かにおもしろがってくれるお客様の存在が大きかった。
そのことに感謝をしている。


ただ単にお買い上げをいただいたという利害関係で言うのではない。


いい音楽を
一緒に探したような快感を
感じることができたことに
ありがとうございましたと言いたいのだ。


ところで、
本日配信のメールマガジン
夜9時更新のハイファイHP・トップページで
なにやらお年玉のお知らせがあるそうですよ。
どうぞご注目ください。(松永良平


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