Link Wray リンク・レイ / Good Rockin’ Tonight
2005年に76歳で亡くなった轟音ギター大将、
リンク・レイ。
70年代の一時期、
スワンプ的なシンガー・ソングライターへ
方向転換を図った時期もあったが、
長くは続かず、
結局、亡くなるまでの30年近い後半生、
相変わらずの轟音ギターを鳴らし続けた。
イギリスAceレコードで発売されたこのベスト盤は
彼のギターが再び爆発していた時期に
過去の偉業を讃えるべくして世に出たものだ。
彼のトレードマークのひとつに
ダンエレクトロのギターがある。
ネックの長いロングホーンと呼ばれるギターで、
このジャケットに映っているのが、まさにそれ。
おどろくことに
アルバムの裏ジャケで解説を書いているのが
ダン・エレクトロという人物。
人物?
レス・ポールじゃあるまいし、
そんなやつ、実在したのか?
だいいち
ダンエレクトロの考案者は
ネイサン・ダニエルというのだ。
まあ、
これはリンク・レイとダンエレクトロの濃密な関係に
讃辞を捧げるための
なかなか粋なペンネームということになるのだろう。
それともあれかい。
ダンエレクトロのギターを
こいつが弾くと
生命が宿ってしゃべりだすっていうのかい?(松永良平)