Rod McKuen ロッド・マッケン / Cycles

Hi-Fi-Record2009-02-27

ちょっと前のアメリカ買付中、
車の中での会話。
相手は当店店主の大江田さん。


松:昔の日本の曲で
  女のひとがかわいい声で
  ギターを弾いて、とか何とか歌うしずかな曲がありましたよね。


大:「真夜中のギター」だね。
  歌っていたのは千賀かほる


松:ああ、あれって“ちが”って読むんですか。


大:ラジオの深夜放送華やかなりしころでさ。
  落合恵子さんの語りが入った曲とか、
  そういう親密さが受験生を励ましていた時代だよね。


松:ちょっと色合いは違うかもしれませんけど、
  シェルビー・フリントのファースト・アルバムとか
  思い出します。


大:ああ、そうかもしれない。
  ああいうとろんとしたしずかな雰囲気と言えば、
  荒木一郎の「空に星があるように」も
  そんな感じがする曲だった。


松:言われてみればそうですね。
  荒木一郎は日本のロッド・マッケン?


大:いや、それはどうかな。
  でも、活動が多岐にわたっていて
  とらえどころがないところとか
  確かに言い得て妙かもしれない。


松:それにしても
  千賀かほる、ってすごい芸名ですね。
  「血が香る」って……。


大:ああ、また話が転がりはじめた。
  B型ってやつはこれだから……。


退屈な広い広い風景の広がる一本道を
話だけはぐるぐるとまわりながら
また次の話題へと転がっていった。(松永良平


Hi-Fi Record Store