Redbone レッドボーン / Wovoka

Hi-Fi-Record2009-03-17

レッドボーンという
ネイティヴ・アメリカンのロックバンドについては、
70年代初期のColumbiaからレコードを出していて
結構ハードで熱いサウンドだろう
という程度の知識しか持ち合わせていなかった。


ネイティヴ・アメリカンのミュージシャンというと
ジェシエド・デイヴィスがそうだ。


彼が70年代に残した3枚のソロ・アルバムは
日本では大変な人気がある。


ぼくも大好きだ。


なのに、
レッドボーンのことは
ずっと素通りしてきた。


きっと遠い昔にラジオで聴いた
ニュー・オーリンズの魔女」の印象が悪かったせい、
というか、
そのときのぼくの年齢や趣味には
まだ早かったせいに違いない。


レッドボーンに再会したのは
とある買付中の北の街の店で。


レコードをさくさくと掘り出していたら
突然大音量で流れたのが
「カム・アンド・ゲット・ユア・ラヴ」だった。


まるで南部なまりのアイズレー・ブラザーズみたいな、
もっと言うと、
ちょっと体重超過気味に弾む
シュガーベイブの「DOWNTOWN」みたいな
その曲に驚いて
思わずレジに走ったのだ。


レッドボーンの73年のアルバム「Wovoka」を
ハイファイのレパートリーに加えたのは
それからなのだった。


「デイ・トゥ・デイ・ライフ」という曲もすごく素敵で、
シングル「カム・アンド・ゲット・ユア・ラヴ」のB面にも収録されている。


「カム・アンド・ゲット・ユア・ラヴ」はシュガーベイブみたいだが、
B面は鈴木茂の「BAND WAGON」を彷彿とさせる。


73年という時期を考えると
茂さんが「BAND WAGON」に取り組む前に
このアルバムを聴いていたかもしれないという
妄想がまたしてもひょっこり頭をもたげる。


アルバム「Wovoka」は一度アメリカでCDになったが、
今はもうずっと廃盤の状態だ。


ついでに言うと
鈴木茂「BAND WAGON」も
今は新品をCDで買うことが出来ない。


ものすごく馬鹿げたことだと
心から思う。(松永良平


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