Okie Duke オーキー・デューク / Songs And Singings Of Okie Duke,
4月19日の大江田さんのイアン・ウィットコムのエピソードが面白かった。
音楽番組で誰一人としてニコリとさえしなかったというバーズのメンバー。
ミュージック・ステーションでミシェルガンエレファントのメンバーが、タモさんのフリに無表情で答えていたのを思い出した。
媚びない不良の"ロッキンローラー"ってやつ。"話すと良い人"っていう鉄板のお約束もあると、もう最高。(単行本で復刻した内田裕也著「俺はロッキン・ローラー」今読んでます)
エレファント繋がりになりますが、エレファントカシマシも昔から骨のあるバンドとして人気がある。(象の国タイランド、だからタイ・ロック最強ってホント!?)
先日、ラジオ番組に出演したヴォーカル宮本浩次さんがDJにブチキレたというニュースがあった。
なんでもニュー・アルバムの紹介の仕方がマズかったらしく、要約すると下記のような経緯だったという。
DJ なんか今回のアルバムっていうのは聴くたびに印象が変わっていって、
オードブルもサイドディッシュもないフルコース、
メイン!メイン!メイン!みたいな、
ちょっとぱっと聴いた感じで「わッ!食べにくい!!」っていうような
でも実際飲み込んでみると「こんなに美味しいもんないや・・・」
宮本さん 人の前で食べにくいって言いましたよこの人。
失礼なやつだコイツは。
食うな。
DJ 食いましたもう、さんざん食ったのでお返しできないんですけど
宮本さん ゲロで吐け
DJ え!それはちょっともったいないのでアレですけど
宮本さん ま、悪気はねぇのはわかってっけどよ
DJ 私けんか売られてます、今
宮本さん ケンカじゃねぇだろ、おメェが売ってんだよこのバカ
DJ いえいえ
宮本さん 気をつけろこのドアホ
※Youtubeにも動画がアップされているようです。(要約は"2ちゃんねる"より引用)
インタビュアーの仕事は大変だ。やったことないけどわかる。初見の場合は、最初に相手の懐に飛び込まなければならない。相手を安心させないと、面白い話してくれそうにないし。
で、どこかのニュースサイトにもあったけど
DJ 私けんか売られてます、今
が、良くなかったと思う。それに尽きる。
バーズの話にもどる。
サード・シングル「Turn! Turn! Turn! / She Don’t Care About Time」が以前ハイファイに入荷した時に、モノ針を使用しヘッドフォンで聴いた。
「これってまさに不良の音楽! "ROCKは不良の代名詞"ってホントだった!」と、いたく感激したことを覚えている。
それまでは、リイシューのCDやLPで何度か聴いてはいたけど、こんなインパクトなかったし、「退屈だなぁ」というロック・ファンの方には申し訳ない不敬な印象を持っていた。ロックに痺れるには、オリジナル7inchの音圧が一番だと思う。
「いや、生のライブだろう」というお叱りごもっともです。僕は録音されたもののほうが好きだったりするのですが、それはまた別の話。
生のライブというか、生放送のライブで宮本さんがドラムの人にマイクを投げつけ、音が止まってお客さんも"!?"、無音の後ドラムを一喝&鼓舞して演奏に戻るという一連の流れの映像を見たけれど、あれも凄かった。売れてる人で、あんな"とんがった"ロッカーはなかなかいないと思う。バーズと宮本さん、ロックってのこうじゃなきゃ面白くない。とか言うと、俺天の邪鬼でかっこいい、みたいな…ロック堂々巡り。
ロッキン・ローラーには、やっぱり「誰もかまってくれるな!」的な要素が必要。
パーティはこんなに盛り上がって、みんなハッピーに楽しんでいるのに、なぜか自分はロンリー無情な気分。そんな気分を歌にした(多分)Okie Dukeの「Lonely In A Crowd」。
「あいつ、暗いよな。」とか、絶対言われてる。身に覚えあり。だから、余計この歌は泣ける(笑)。
Okie Dukeとは、おそらく"Okey-dokey(かるいOKの意)"を文字った名前でしょう。オーキードーキー。OK公爵、OK牧場。パーティ会場で勝手に孤立無援の四面楚歌。しかも「あ!? 助け舟なんていらないゼ。」なんていうどうしようもない感じ。ひとりぼっちなったら、僕だったらコミック雑誌は欲しいところですが、ロッキン・ローラーのボヤキようにも聴こえるこの一曲に救われるのもいい。
(藤瀬俊)
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