渡辺 貞夫セクステット / BOSSA NOVA ‘67

Hi-Fi-Record2009-06-24

 このアルバムを見ていて、思い出した。
 たしか日曜日の午前中、現テレビ朝日の番組に渡辺貞夫さんが出演していた。ぼくはそれを見ていた。
 渡辺貞夫さんが、ボサノバとは何かを解説していて、アルト・サックスを吹いていたのではなかったか。


 調べてみるとそれは、VANミュージック・ブレイクという番組だったと解った。司会は前田武彦。音楽ディレクターが渡辺貞夫さんだったという。


 おっ、僕の記憶もあながち間違っていないなとうれしくなる。
 1967年というと、ぼくは中学2年生。14歳だ。
 ついでに記憶だけを頼りに書くと、エンディング・テーマがボサノヴァで、毎回、それを演奏する渡辺貞夫さんのシーンで番組が終わっていたのではなかったかな。


 この番組を見ていて、ボサノヴァという言葉を知った。
 でもボサノヴァが見たくて、番組を見ていたのではなくて。VANが好きだったからテレビのスイッチをひねっていた。
 中学に入りたての頃から、VANのコットンパンツとボタンダウンを着て、VANのスニーカーを履いて街を歩くのが愉しくてたまらなかった。


 ついでにもう一つ。
 この番組で初めて佐良直美の「私の好きなもの」を聴いたように思う。
 日本のボサヴァと紹介され、そうかあ、いいなあと思ったのだった、と思う。
 1967年の彼女のファースト・リサイタルでは、この曲を歌ったと記録されている。とすると年代的には符合するのだが。
 間違っていたら、ゴメンナサイ。(大江田信)



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