The Stanley Brothers スタンレー・ブラザース / Hard Times
今日も新聞を読んでいて気づいた記事から。
アメリカ地方新聞が瀕死の状態だと言う。地方議会では"絶滅危惧種"として支援を探る動きが始まっているらしい。
アメリカには新聞の宅配は無いらしいということを知ったのは、「Jimmy Brown The Newsboy」という歌がきっかけだった。
父を亡くし母を助けるために、帽子も持たずクツも履いていないジミー・ブラウンという少年が、街中を走りながら手にする新聞を売り歩いているという歌詞内容だ。
カーター・ファミリー・ソングを歌うレスター・フラットとアール・スクラッグスのアルバム聴いたのが、最初のことだったと思う。ギターを弾きながら、真似をして歌った。
ライナーに触れられていたのか、それどもどこかで読み知ったのか。新聞の宅配が無いアメリカには、全国紙と呼ばれる新聞が無い代わりに、元気な地方紙がいっぱいあることも知った。中学生だったか、高校生だったか、そんな時期のことだ。
それが今でも何となく心の隅に残っていて、アメリカに行くと何処で新聞を売っているのか気になる。ジャック・レモンの映画、「アパートの鍵貸します」には、主人公が会社の入居するビル一階の売店で新聞を買う姿が映し出されるが、あれはいかにも大都会の風景。中小の都市となると街の新聞スタンドや雑貨店、無人の新聞スタンドなどで売られている。モーテルの入り口にも新聞スタンドがあるし、ちょっと高級なモーテルとなると朝のうちに部屋のドア下に新聞が配られている。それにしても、あまり多くの部数が売れているようには、見えない。この時代、新聞の衰退もインターネットのもたらした事柄のひとつとなるのだろか。
フラット&スクラッグスのアルバムは、残念ながらハイファイには無かった。
そこで同じブルーグラスから、スタンレー・ブラザースの傑作のご紹介を。
プレスリーも初期レパートリーに採り上げた「Blue Moon Of Kentucky」。この跳ねるようなリズム感は、とてもヒップだと思うのだがいかがだろう。(大江田信)
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