Felicia Sanders フェリシア・サンダース / Recorded Live

Hi-Fi-Record2009-08-21

 フェリシア・サンダースが「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を歌い始めると、聴衆からどっと拍手が沸き起こっている。1965年のライヴ・アルバムだ。それもそのはず、この歌を初演したのは他ならぬ彼女フェリシアで、1954年のこと。会場のお客さんたちは、それを知る熱心なファンなのだろう。


 「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」の作者は、彼女が出演していたニューヨークのクラブの司会者だったバート・ハワードだった。そして曲調は、当初3拍子のワルツだった。
 4拍子で演奏されるようになるのは、ピアニストのジョー・ハーネルがアルバム「Fly Me To The Moon And The Bossa Nova Pops」にボサノヴァのリズムで収録してから。これが1960年代初頭のことだ。



 本アルバムの同曲の試聴音源は、歌の本編に入る前の導入部分。聞き進むばテンポをフィックスしていないまでも、ピアノが3拍子でバッキングしていることがわかる。さて、本編はどうか。3拍子なのか、4拍子なのか、さて、どうぞレコードを手に取ってお確かめください。(大江田信)


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