Herb Alpert And Tijuana Brass / Christmas Album
ちょっと一週間ほど、買い付けに行っていました。
丁度タイミングだったということもありますが、感謝祭明けのこの時期のアメリカの雰囲気が好きだ、ということもあります。常連のエアラインのマイレージ・プログラムのステータスを維持したいという気持ちも、少しはあったりして。
アメリカでは、クリスマスシーズンが始まっていました。スーパーやカフェやホテルのロビーなどには、ツリーやオーナメントが飾られていました。Merry Christmasに代わってSeason's Greetingsといった挨拶が使われるようになるなど、アメリカに暮らす他宗教の信者への配慮もあるとはいえ、感謝祭明けからひと月近いクリスマス商戦の期間として、ビジネスをする側にはなにより大事な時期なのでしょう。
これまで何回か経験した盛り上がりに比べて、今年は今ひとつかなとも思いますが、本格的なシーズンはこれからなのかもしれません。それにしてもクリスマスは、アメリカという国を、国ならしめているもののひとつなのかなと思いました。
先日のブログにも書きましたが、この時期は、一日中クリスマス・ソングをオン・エアしているラジオ局があります。車で移動している間は、ぞれをずっと聞いていました。
さまざまなクリスマス・ソングを聞きながら感じることは、家族の集いの幸せを歌う作品が多いこと。だからなのか、「Blue Chrismas」の一節が心に残りました。
"キミがいないブルーなクリスマス"という冒頭の一節が、この歌のすべてを決していると思います。つまり「きっと君はこない」というシチュエーション。
もちろん、そんなに回数多くオン・エアされる訳ではありません。いや、もしかしたらラジオでは聞かなかったかもしれない。どこかのCDショップの店頭で手に取ったクリスマス・コンピレーションにそっと収録されているのを見て、聞いたつもりになったのかもしれません。幸せを歌う歌ばかりを聴いているうちに、ちょっと別の味を味わいたくなったのでしょう。
もちろん本命はプレスリー。そういえば過去に全曲が「ブルー・クリスマス」というコンピレーションを見かけたこともありました。それにしても、あまり多くのアーチストが取り上げている曲ではありません。
ハイファイには、在庫していませんでした。
というわけで、代わりといっては難ですが、大好きなアルバムからこちらを。
ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスのChristmas Albumから、「The Bell That Couldn't Jingle」。この歌も、始まりはどこか淋しい。そこが好きなのかなと、思わずはっとした次第です。(大江田信)