Arthur Lyman アーサー・ライマン / Mele Kalikimaka
ハワイアンのクリスマス・ソングの定番と言えば、「メレ・カリキマカ」。
メレ・カリキマカというのは、ハワイ語でメリー・クリスマスのこと。太陽はきらめき、星が輝き、椰子の木がそよぐハワイからメレ・カリキマカと歌われる。
かつて、ハワイは一年中が夏模様の"常夏の国"だと思い込んでいた。ハワイでは、雪が降ることなど無いと勝手に思い込んでいたら、そんなことはない、クリスマスの頃になるとハワイでも雪が降る、とウクレレ奏者のオータサンに教わった。
確かに山の上の方でしか降らないけれど、マウナケアでは、スキーだって出来るんだよ。
なんと、そうだったのか。
日本の天文台が置かれていることでも知られるマウナケアは、海抜4205メートルを誇るハワイ諸島でも最も高い火山だが、そもそもその名の由来は、雪が降ることに由来しているという。マウナケアとは、ハワイ語では、白い山という意味なのだ。
歌詞の冒頭の「メレ・カリキマカ」という言葉が、絶妙にリズミカルに響いて、それだけでも気持ちがいい響き。雪景色の「ホワイト・クリスマス」ではなくて、陽光きらめくハワイの青空の気分。人々が思い描くハワイの光景が、そのまま描かれている。気持ちのいいクリスマス・ソングのひとつ。(大江田信)