Arthur, Hurley And Gottlieb アーサー、ハーレイ&ゴットリーヴ

Hi-Fi-Record2010-01-14

 B面の4曲目なんて場所にそっと収められた「Best Thing To Do」。NYのフュージョン系のミュージシャンがバックアップして出来上がったアルバムの一角に、こんなにスマートで知的で可愛らしい6/8拍子のフォーキー・ジャズ・ワルツ・チューンが隠れているなんて。


 曲そのものがこういうアレンジを求めているのだろうかとか、それとも制作サイドでこうしたアレンジの意匠を施したのだろうかと考えながら、繰り返し聞く。
 アルバム収録曲のほとんどは、メンバーのひとり、ジェフリー・アーサーが手掛けている。ジェフは、バンドでのギター担当だ。ギターのリズムとコード進行と分ち難く結びついているメロディ。おそらくデモテープの段階から、こういう曲だったのだろう。


 この魅力をどのように説明したら良いのか考えていたら、コメントに「ケニー・ランキン好き即死」のとする形容句があった。確かに、これが一番わかり易いかも。


 こういうタイプの曲って、ディスク両面のトップや終曲として配される事がない。思いもかけない場所に置かれていることが、出会いの喜びを倍加する。それもまたレコード好きの心をくすぐるのかも知れない。(大江田信)



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