Gene Cotton ジーン・コットン / Liberty
ジーン・コットンの5作目にあたるアルバム。
マイケル・ジョンソンのアルバムに収録された「There Is A Breeze」が契機となって、同曲をジーン・コットンもまた取り上げることになる。作者のマーク・ヘンリーと歌唱者のマイケル・ジョンソン、二人とともに音楽活動をしていたメアリー・マクレガー、そしてかれらのマネージャー、キース・クリスチャンソンからなる一行は、ミネアポリスを旅立ち、ナッシュヴィルを訪れる。
おそらくジーン・コットンとも出会い、またレコーディングにも立ち会ったのだろう。
マイケル・ジョンソンはアルバム発表の直後、マーク・ヘンリー自身のアルバムが発表される76年をさかのぼること2年前の出来事であり、若い彼らにはたぶんに晴れがましい経験だったに違いない。
この際にメアリー・マクレガーがナッシュヴィルでデモ・レコーディングをして、そののちのデビューへとつながったという。
マイケル・ジョンソンのデビュー・アルバム「There Is A Breeze」のプロデューサーは、ピーター・ヤーロウ。メアリー・マクレガーの全米1位のヒット、「過ぎし日の想い出」のプロデューサーも、ピーター・ヤーロウ。
メアリー・マクレガーは、ピーター・ヤーロウのツアー・コーラスの一員だったということをどこかで読んだ記憶がある。
ミネアポリスには、数多くのユニークな作品を生み出したスタジオ、Sound 80があり、ディランの「血の轍」の一部が録音されていることでも知られる。
こうしてミネアポリス・コネクションを解きほぐして行ったら、楽しいレコード人脈図が出来上がるに違いない。
つい先日、メール・アドレスを変更したとの連絡を知人より受け、その一部に minnesota-minstrel と使われていることを見て、改めてミネソタのことを思った。
なかなか聞く機会のないアルバムでもあるので、ここにご紹介を。(大江田信)
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