Martin Denny マーティン・デニー / Exotica Vol.2

Hi-Fi-Record2010-03-22

The Cool School 137 RE:ディスカヴァー・ジャパン その5


アメリカでテレビのニュースを見るといつも思うのは
外国のニュースなんて全然やらないなあということ。


逆に言うと
日本ほど海外ニュースを敏感に報道している国はない。


こないだまで話題になっていたクロマグロのニュースよりも
東海岸の水害の話題の方が全然大きい。
というか、
一般のアメリカ人は
クロマグロの話題なんかまったくしていない。


アメリカにおける外国の出来事への無関心は
今に始まった話じゃない。
そこから来る他国文化へのとんちんかんな誤解も
いろいろとある。


だが
少ない情報や影響から独自の音楽を作り出すことが出来るのも
この国の力だ。


買付で訪れたある店の前庭が
カフェと併設になっていて
そこであるインディー・バンドのフリー・ライヴが始まった。


ラウドなギター・バンド編成ながら
女性のヴァイオリンもメンバーにいて
どこかフォーキーな匂いもするという変わったバンドだった。


こういうバンドを見ていて思うのは
彼らはいろいろな情報の選択肢から取捨選択をして
このサウンドを編み出したわけではないということだ。
割と少ない影響から始まっていて
むしろそこから外に出ていこうとする力で
音楽を作り上げてゆく。


日本の場合はどうだろう。


大量の情報と
さまざまな音楽の影響を受けることはいいんだが、
その影響自体が殻となり
むしろ内側に音が向かってしまうケースが
すくなくないんじゃないだろうか。


もちろん
外だから良いとか内だからダメだという簡単な話じゃない。
どちらにだって
良いものも、つまらないものもある。


ただ最近は
その外向きの発信力が
ちょっとうらやましくぼくの目には映るし
音楽として聞こえもする。


最初は大音量に眉をひそめていた大江田さんも
「このバンドなかなかおもしろいよ」と
いつしか演奏に見入っていた。(この項ひとまずおわり)


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アメリカで「サヨナラ」と呼ばれる曲は2曲ある。


一曲はマーロン・ブランド主演の映画「サヨナラ」のテーマで
アーヴィング・バーリン作。


それと区別するために
「ジャパニーズ・フェアウェル・ソング(サヨナラ)」と題されたのがこちら。


細野晴臣カヴァーでもよく知られているが
この曲は作詞がフレディ・モーガン
作曲がハセガワ・ヨシダというクレジット。


日系の方と思しきハセガワ・ヨシダなる人物。
どう考えても
これはハセガワさんとヨシダさんの連名だろう。


もっと気になるのは
作詞のフレディ・モーガン
同姓同名のバンジョー奏者がスパイク・ジョーンズ楽団にいる。
はたして同一人物なのだろうか?(松永良平


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