V.A. Nohelani Cypriano, Ray Gooliak, etc. / Home Grown 1977
モンキーズについての文献を読んでいたら、サードアルバム「灰色の影(Headquarters)」のプロデューサー・クレジットのところで、ダグラス・ファーシング・ハットフィールドという名前を見つけた。
このハットフィールドという名前、どこかで聞いたことがあるなあと思っていたら、ふとハワイアンのコンピレーション・アルバム、Home Grownの1977年版を思いだした。
同アルバムにはチップ・ハットフィールドという名前で参加したアーチストが、Fujimura Storeという日系人が経営するお店のことを歌っている。
このチップ・ハットフィールドは、実はMFQのチップ・ダグラスだと聞いた。この当時、ハワイ島にMFQのメンバー、サイラス・ファーラーが暮らしていて、メンバーが集まって録音するホーム・スタジオもハワイにあるということだった。もしかするとチップもハワイに暮らしていたのだろうか。
いずれにしてもチップ・ダグラスが、この新世代ハワイアンのコンピレーションに参加したのも、そうした経緯があったに違いない。
こんな名前の人は、そうは多くないはずだ、もしかしてと思いさらに調べてみると、ダグラス・ファーシング・ハットフィールドとは、誰あろう、このチップ・ダグラスのこととわかった。
文献にはMFQ(この当時はまだモダン・フォーク・カルテット名乗っていた)のジェリー・イェスターもモンキーズへの参加を打診されていたものの、当時参加していたモダン・フォーク・カルテットの全員が参加するのでなければと辞退したとする記述もあった。
モンキーズ周辺の様々な人脈関係は、なにしろ面白い。こうして不思議な名前の人物が、思いもかけず同一と符合するとは想像もしていなかったので、ちょっとびくりしつつ楽しんでしまった。(大江田信)
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