Al Hirt アル・ハート / The Happy Trumpet

Hi-Fi-Record2010-05-24

The Cool School 166 レコめし(レコード定食あらため) その2


半年ほど前のエントリーで
レコード定食」というエピソードを書いている。


買付では
レコード屋でレコードを買うだけでなく
その前後にうまいめしを食べるのも重要だ。


また
おいしい食事
印象的な食事は
わざわざそこを目指して行ったときより
買付のついでに入ったような店で得られることの方が多い気がする。


それを“レコめし”と
勝手に呼びたい。
いきなりだが
そんな気分になった。


というわけで
前回の「レコード定食を
あらためて第一回“レコめし”と認定して
しばらく思いつくままに
エピソードを書いていきたい。


天気のいい夏
西海岸の日曜日だった。
結構な収穫を掘り当てて
ぼくたちはその店を出た。


日曜日はお店が早く閉まるため
まだ陽は高かったけれど
今日はここで打ち止めにしようと決めた。


まだ夕方6時前だが
アメリカの夏の太陽は
あと2時間以上経たないと沈まない。


すでに何時間か前に
ランチは済ませていたけれど
お茶でもしようかと
3軒ほど隣のカフェをのぞきこむ。


カウンターに数種のパンケーキが陳列されていて
エスプレッソやカフェオレをきちんと飲ませてくれる店のようだ。


Tシャツにジーンズの女の子ふたりが
店を切り盛りしていた。


まだ閉店までは
あと一時間ほどあるというので
善は急げとしけこむことにした。


カフェオレを飲んでいると
どこかでトランペットの音がする。


この店の2階かな?
それとも奥かな?
スタジオみたいな場所があって
誰かが練習しているのかな?


目線をきょろきょろしていると
カウンターの女の子が
ニコニコと笑って同僚を指差していた。


なんと
そのトランペットは
店員の女の子の口真似だったのだ!


鼻唄ならぬ
鼻ペット?


けらけらと笑い声をあげた彼女は
Myspaceのアドレスを書いた名刺をくれた。


「バンドやってるの
 よかったらチェックしてみて」


お店を出たあと
何度も口トランペットにトライしてみたが、
全然だめ。


あの
隣の部屋から聞こえてきた
何だか気になるメロディみたいな
気持ち良さは
ちゃんと耳に残ってるんだけど。(この項つづく)


===================================


そう、
このアル・ハート先生のみたいに
口トランペットも
いきたいもんです。


先生は
ホンモノのトランペットですけど。(松永良平


Hi-Fi Record Store