Maria Muldaur マリア・マルダー / Sweet And Slow

Hi-Fi-Record2010-06-08

The Cool School 171 買付マイブーム その2


これはマイブームと言えるかどうか。


ぼくたちは朝食付きのモーテルに泊まることが多い。
理由は節約になるから。
それに
おいしいオレンジジュースがあったり
数種類のパンが選べたり
ビュッフェ形式のメニューがそれなりに充実しているのも大きい。


いつごろからだろうか、
その朝食ラウンジに
ほぼ必ずと言っていいほど
ワッフル・マシーンが常備されるようになった。


円形の中に
正方形の方陣を彫り込んだ鉄板に
ワッフルの素を流し込み
鉄の上蓋を重ね合わせて
くりんと上下さかさにひっくり返す。


待つこと約2分。


たったそれだけの手順で
誰にでもおいしいワッフルが焼ける。


これを最初に発見したのは数年前、
貯まった優先ポイントを使って
いつもよりちょっといいモーテルに泊まったときだった。


へー、
上級モーテルでは
朝からワッフルも焼けるのかと
大江田さんと興奮気味に話したのを覚えている。


それ以降、
ワッフルがクセになり
買付のスケジュールに
どこか一カ所は
ワッフルが食べられるモーテルが入るようになった。


ちょうど日程も半ばから後半、
疲れが溜まってきたころに
ワッフル効果はてきめんにあらわれる。


あともう少し頑張って次の街まで行けば
ワッフルが食べられるぞ、なんて。


最近は、
マシーンが安くなったのか
それとも
それくらいの設備がなくちゃもうお客さんが呼べないのか
割と普通のモーテルでも
ワッフルが焼けるようになってきた。


あのころ
あれほど心の支えにしていたはずなのに
「今朝はワッフルはいいです」なんて
平気で言ったりする日も出て来た。


こうしてワッフルを食べてられるのは
まだぼくたちが買付を続けていられる幸福の証だというのにね。


いつかバチが当るかもしれないと思い返し
最近はまた
ワッフルに感謝しながら
毎朝焼いているのだった。(この項なんとなくつづく)


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今月、
なんとダン・ヒックスと一緒に来日するマリア・マルダー。


朝食つながりで強引に紹介を。
このアルバムには
「Cooking Breakfast For The One I Love」なんて曲が入っている。(松永良平


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