Peter, Paul And Mary ピーター、ポール&マリー / Moving

Hi-Fi-Record2010-07-03

 昨日のGoneの話を読んでいて思い出したこと。ぼくの「Gone」は、飛行機だ。


 アメリカ国内で飛行機を乗り継いでハワイに向かおうとしていた日のこと。経由地までに朝の便が、大雪で飛べなかった。やっとのこと、昼過ぎに離陸して最初の目的の空港にたどり着こうかという頃、機内で乗り継ぎ便のアナウンスが始まった。女性アテンダントは、乗り継ぎ便のすべてが既に出発してしまっていることに気づいて、「It's gone!」と含み笑いをしながら手元のメモを読み上げた。もうハワイ行きの便は、とっくのとうに出発してしまっていておかしくない時間だったのだ。


 旅行会社のツアーに便乗して買付をしてる訳ではなく、航空会社から直接チケットを買っている僕らは、こういう場合には自分で事態を解決しなければならない。しかも天候事由による遅れやキャンセルは、飛行機会社に責任は無い。
 このときもいささかの苦労をして、予定された便よりもずっと遅い時間のハワイ行きに乗り込んだ。


 「Gone」と聞くと、この出来事を思い出す。
 歌だとディランの「Going,Going,Gone」か、ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズの「When I'm Gone」か、ピーター、ポール&マリーの「Gone The Rainbow」とか。

 
 ハイファイの在庫を調べてみると、ピーター、ポール&マリーの「Gone The Rainbow」を収録しているアルバムがあった。邦題では「虹とともに消えた恋」。かつての日本では大変に人気があった曲で、これをA面に置いたシングル盤も発売されていた。どこかしら懐かしい響きがする。かつて日本に多く移入され小学校唱歌に用いられたイギリス系の民謡と共通するものがあるからだろうか。(大江田信)


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