Herb Ohta オータサン / Song For Anna 

Hi-Fi-Record2010-07-15

 「天使のセレナーデ」を最初に聴いたのは、ポール・モーリアの演奏だった。


 あの耳に残っていたメロディが、実はウクレレで演奏されたものをオリジナルとしていることと知った時には、軽いショックを受けた。
 そう、このオータサンの演奏がオリジナルなのだ。



 分散和音的に動いて行くメロディは、実はウクレレの弦の調弦と運針をもとに考えられているのだということが、これを聴いているとわかる。


 ウクレレ
 ボクにとって不思議な楽器の代表選手。


 楽器を卓抜に演奏する人は、どこかしら魔術師だと思ってしまうのだが、ことさらウクレレではそう思う。どんな風に手が動いているのか、見えるようでよく見えないというのも、魔術師っぽい。


 ウクレレのアルバムといえば、どこかしら必ず驚かされるものだが、もしかするとこのアルバムが一番、驚きに値するかもしれない。音楽的な響きがする。(大江田信)



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