Louis Prima ルイ・プリマ / Prima Generation ’72

Hi-Fi-Record2010-07-16

The Cool School 187 時差ぼけとわたし その1


買付における重要なトピックである
時差ぼけの話。
これまでもこのThe Cool Schoolのなかでも
何度か出て来るエピソードなのだが
時差ぼけそのものに
どのように対処しているかをちゃんと書いていなかった。


海外旅行の経験がある方なら
誰もが苦しめられる時差ぼけ。


アメリカの場合
東海岸だと約半日
西海岸だと約3分の2日ほど時間がずれている。


レコード屋にいて
東西どちらのアメリカが辛いかと言えば
ぼくは東。


これには理由がある。


買付はアドレナリンが放出される作業なので
日本の夜中であるこちらの昼間は
むしろ興奮に助けられてさくさくと買付が進む。
これは徹夜で熱中して仕事をしている感覚に近い。


その効力が切れるのが
徹夜明けの朝方だ。
すなわち
東海岸では夕方の4時とか5時。
日本では明け方の5時とか6時。


快調に飛ばしていたのに
突如として猛烈な眠気に襲われ
その場にへたりこんでしまいたくなる。


最近見つけた対処法は
へたりこんでしまうのなら
へたりこんだまま買付をすればいいという考え方。


地べたに座って
シングル盤やバーゲン品(たいてい床の箱に入っている)を探す。
思いがけない発見があれば
眠気もシャキンと吹っ飛ぶかもというところ。


ただし
この作戦には副作用がある。
日本に帰ってきたときに
同じような時差ぼけに苦しめられたとき
ハイファイの床に倒れ込んで寝てしまうのが
平気になってしまったのだ。


ぼくが死体のように
ハイファイの床に寝転がっているのを見たことがあるというひとがいたら
それは時差ぼけと戦って買付をしてきた
名誉ある後遺症と思ってください。


時差ぼけの話はおもしろいので
すこし続けて書くことにする。(この項つづく)


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ルイ・プリマが快調に歌う「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」。
時差ぼけもこれくらい
すかっと乗りこなせたらと思う。


あ、
この“タイム”は“時代”って意味で
時差ぼけの歌でもなんでもないですけどね。(松永良平


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