Dan Hicks And His Hot Licks / How Can I Miss You When...
マリア・マルダーとの共演というかたちで
今年もちゃっかり来日していたダン・ヒックス。
これは
彼のホット・リックス名義でのデビュー・シングル。
曲だけ聴くと
いかにも気のいいカントリー・ソングだが
タイトルをよく読むと
そうでもない。
というか
むしろこんなひねくれた歌
ナッシュヴィルにはないだろう。
「おまえがおれと別れないのなら、どうやって淋しがればいいのさ」
なんてねえ。
アルバムからのシングルカットにしては
地味かなという印象もあったけれど
やっぱりそこには
ぬぐいようもないダン・ヒックス印が刻印されていた。
B面は
彼の代表曲「キャンド・ミュージック」の
オリジナル・ヴァージョン。
結局のところ
実にダン・ヒックスらしいシングルとしか
言いようがないのだった。
4、5回まわってニャンと鳴く その36 松永良平