Haunani Kahalewai / Moon of the Southern Seas
ハイファイのなんとなく気ぜわしい日常の中で、ふと思いついた事柄をメモするようにして慌ただしくブログを書いていると、どことなく後ろめたい気持ちが残ることがある。あれで良かったのだろうかと思い返し、翌日に今いちど読み直してみて手を入れることも多い。
お読みいただいている方に申し訳ないとも思うのだが、これはこれで表現の一つの方法なのかなと考えるようにしている。見る前に跳ぶのではなく、跳ぶ前に見るのでもなく、見ながら跳ぶ、という感じ。比喩が古くて申し訳ない。
たまに自分の書いた文章を読返していて、なるほどと思うこともある。こんなことを書いていたのかと思いつつ、改めて自分の言葉に触発されたりする。
古いブログに、自分がこんなことを書いていた。
「おばあちゃんの歌は、時として僕らをとても正直にする力を持つのだ」。
なるほど。そういうことって、あるかもしれない。
たとえばハウナニ・カハレワイのこんなアルバム。
彼女、1929年生まれと言うから、アルバム・リリース時には30過ぎ。おばあちゃんというのは全く失礼なのだが、それにしても円熟している。テクニックもちゃんとしているし、くっきりと表現されておおらかな味わいが素晴らしい。
ぼくは彼女の歌声を聴くと、ほっとする気持ちになる。(大江田信)
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