Rio Nido リオ・ニド / I Like To Riff

Hi-Fi-Record2010-11-24

 リオ・ニドは1970年代半ばに、ミネソタ州ミネアポリスで結成された、ジャズ・コーラス・グループだ。メンバーの入れ替わりを経ながら1976年に「I Like To Riff」、1984年に「Hi-Fly」、1986年に「Voicings」の3枚のアルバムを発表している。初期2作品はアナログ・レコード、「Voicings」はCDのフォーマットだった。


 ファースト・アルバム時点では、ギターとヴァーカルのティム・スパークストム・リーバーマン、そして女性ヴォーカルのプルーデンス・ジョンソンの三人組。このうちティムとプルーデンスの二人が、アルバム3作を通して顔を見せていることから、リオ・ニドはこの二人を主軸とするバンドだったとして良いだろう。


 ティムとトムはプロフィールを公開しているが、紅一点のプルーデンス・ジョンソンは判然とせず、リオ・ニド以前の履歴は不明だ。リオ・ニドで3枚のアルバムを発表するかたわら、ミネソタの毎週土曜夜にミネソタ州セント・ポールにあるパブリック・ラジオ局が全米に放送している番組「Prairie Home Companion」のレギュラー出演していた。この番組「Prairie Home Companion」は、ミネソタ界隈のミュージシャンがこぞって参加している長寿番組で、いまでも放送が続いてる優れたプログラムだ。


 そんなことから彼女のプロフィールを知りたくてプルーデンス・ジョンソンに連絡を取り、先方から返事をもらった時には、原稿仕事が終わっていたことがあった。
 ほどなく音信がとだえてしまうだが、ミネソタ音楽好きを自認するボクのこと、ものともせずに繰り返し手紙を書けば良かった。
 もともと美人の彼女、このところ美貌に凄みが混ざるようになった。近作では、歌声にもかつての取り澄ました風味だけではない、不敵な味が聞こえる。最新作は、ガーシュイン・ソングブック・アルバムだ。(大江田信)



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