Sunny And The Sunliners / Versatile Sunny Ozuna, The
松永さんが買付けの思い出を綴っているようなので、僕もひとつだけ。
このときのことは誠に申し訳なく思っております。
昔から一回寝たら数時間は起きれないので。不眠とは無縁なのです。たとえ悩みがあっても8時間眠れます(キリッ)。
買付け先で着替えがなく、モーテルで洗濯することになったときのこと。
小銭が足りなかったので、松永さんに借りて洗剤を買い、洗濯機にコインを入れて洗濯開始と思いきや、ピクリとも反応がない…。
なんだよ、ともう一度一連の所作を行ってみたものの、駄目だった。
すると、後ろからコーカソイド、いわゆる白人の180cmくらいあるネーチャンが「なによ! どいてよ!」と鬼の形相。
すでに洗剤入れた後だったのですが、「あ、ソーリーねw」と、衣類を取り出してどいたら不思議なことに洗濯機が稼働。
僕が「あっ」という間に
ネーチャン、すかさず衣類投入! ネーチャン、即退避!
ちょっ、えーと、それ、僕の投入した金額分の、ですよね? …あれ!?
後ろにいたメキシコ系の清掃員のおじさんの「あーあ…。ハハハ…」という残念な苦笑い。「やっちまったなー! 坊主!」みたいな。
「今度は大丈夫さ!」と、やけに明るく励まされ、時間を置いて、再び洗濯所に行き、洗濯&ドライクリーニング。今度は問題なく稼働した。
しばらくそのモーテルに滞在後、そこを起つ時に偶然駐車場で、清掃員のおじさんに会った。
「そういえば、ちゃんと洗えたのか?」と、おじさん。
「大丈夫」と答えると、僕らが荷物をまとめているところを見て察したのか
笑顔で「アディオス!」と、握手を求めてきた。
「バイバイ!」と返すと、不満そうな顔で「バイバイじゃないよ。"アディオス"だ!」と、おじさん。
「アディオス! おっちゃん。」と、笑顔でサヨナラ。
「"アディオス"だよ!」と言い直させられるなんて。
アメリカには稼ぎに来ているのであって、アメリカ人じゃない、メキシコ人だ、と。
どこどこの紛争の原因は民族間の問題、などと、ニュースでよく耳にしますが、あぁ、こういうことなんだ、と。
で、問題なく洗濯できたのですが、愛用してたグリーンのミリタリーパンツを見たら、黄色く、色が褪せたように変色していて…。
…これは
乾燥機でドライクリーニングさせてはいけないパンツだった!
このパンツにもアディオス!
Sunny And The Sunliners サニー&ザ・サンライナーズ / Versatile Sunny Ozuna, The
テックスメックス界のソウル兄ちゃん! サニー・オズナ!
清掃員のおじさんがサニー・オズナにちょっと似てました!
「Get Down With It」
声のしゃがれたJBみたいでカッコイイ!
(藤瀬俊)