Nick DeCaro / Spanish Flea / Amy’s Theme
「Amy's Theme」は、アルバム「You're Big Boy Now」に収録されていた。
ラヴィン・スプーンフルは大好きだったけれども、1970年代初頭のその当時、これがフランシス・コッポラがメジャーで初めて監督した映画のサウンド・トラックだとは、これっぽっちもしらなかった。映画は日本では劇場未公開で、今ではDVDで見られるという。邦題は、「大人になれば・・・」。
とにかくこの曲が好きだった。
レコード会社に入社して、初めて手掛けたアルバムがラヴィン・スプーンフルのベスト盤。なんとか「Amy's Theme」を入れたくて、監修の長門芳郎さんに頼み込んで、アルバムの最終曲に配したことを思い出した。
一曲が好きになると、カバーが聴きたくなる。たぶんそんなことから、ニック・デカロのアルバム「Happy Heart」を手に入れたのだろうと思う。
いやそうではなかった。
70年代にはすでにマニアの間で評判だった同作品を、後追いで入手してみたら、そこには大好きな「Amy's Theme」が選曲されていた、のだった。
いずれにしても、ぼくがニック・デカロという人の音楽を信じたのは、「Amy's Theme」がきっかけだ。「Amy's Theme」を自身のファースト・アルバムの一曲に採り上げたという、それだけの理由で、ぼくはニック・デカロを信じるに足る人と思ってきたことに、改めていま気付いた。(大江田信)
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