Denny Zeitlin / Live At The Trident

Hi-Fi-Record2011-02-18

 昨日のブログを読返していて、どうやらボクは学者というものに、おごそかに座って沈思黙考するイメージを持っていると気付いた。勝手にそう思い込み、トム・ペイリーがセカセカした人だったので、フツーの人だと思ったと、そんな文脈の文章を書いている。


 これはちょっと勝手に過ぎる。思い込みのイメージと違うからと言われたって、トムには責任なんて、これっぽっちもない。
 世にはセカセカした学者がいるかもしれないし、気が短い研究者もいるかもしれない。
 そんなことを考えていたら、デニー・ザイトリンのことを思い出した。
 精神科医でピアニスト、という人だ。
 

 彼のパッセージはとにかく早い。疾走感に満ちている。セカセカしている。スピード狂のピアノ弾きだ。
 だからといって気が短いと言うのとは少し違うように思う。頭の中の音楽回路が物凄いスピードで廻っている、そんなタイプの音楽家のように思う。その場、その場のパッセージの早さにビックリしつつも、終わってみると音楽全体に構成感がある。行き当たりばったり、ということではない。


 さて、このブログを明日読んでどう思うか。勝手な思い込みが無いと良いが。(大江田信)
 

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