Andy Williams アンディ・ウィリアムス / Andy Williams

　アンディ・ウィリアムスの同名アルバムを聴く。リリース元は、ケイデンス。1958年リリースのアルバムなので、彼がコロムビアに移籍する前のアルバムになる。

　おっと思ったのが、アルバム２曲目の「I Like Your Kind Of Love」。
　バックのサウンドが、ハワイアンだ。ちょっと聞いたのでは、気がつかない。ハワイアンのそぶりを見せていない。スチールのサウンドも聴こえない。

　でもサウンドの作りが、ハワイアンなのだ。
　ああそうかと思い出したのが、アンソニー・パーキンスの「月影の渚」。原題は「Moonlight Swing」という。こちらの方が、サウンドと直結してるタイトルと言えるかもしれない。
　そう、スイングするハワイアンのバッキングで、楽〜に歌っていて、気分がいい。日本では、ことにヒットした。未だにオールディーズのコンピに収録される一曲だ。

　
　アンディ・ウィリアムスの「I Like Your Kind Of Love」は、アンソニー・パーキンスの「Moonlight Swing」と良く似ている。
　とてもよくできたハワイアン・ベースのポップス。
　

　アンディ・ウィリアムスには、「To You Sweet Heart Aloha」というハワイアン・アルバムがある。こちらがハワイの意匠をはっきりと打ち出しているとすれば、「I Like Your Kind Of Love」の方は、ハワイは隠しネタ的な扱い。
　気がつかずにハワイアンに洗脳される感じとでも言えば良いのか。どちらかと言えば、こちらの方が面白い。

　もしかしてこうしたハワイアン翻案ポップスって、この時代に他にもあるのだろうか。ちょっと興味が湧いて来た。（大江田信）

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