Mary Hopkin メアリー・ホプキン / Those Were The Days
このアルバムがハイファイに登場するのは、これが初めてではない。それというのも、「実はこのベスト盤が一番彼女の良さをストレートに伝えています」とのコメントに惹かれて、ならばと購入したことをよく憶えているから。
ただし過去に登場した時に購入したのは、ボクではない。ハイファイではスタッフがレコを買うのは御法度。ハイファイのサイト上のレコードは無事にお客様の手に渡った。
ビートルズ廻りの様々が明らかになるに従って、メアリー・ホプキンがどのようにしてデビューしたのか、ヒット曲がどのようにして作られたか、ポール・マッカートニーとはどのようにして不仲になったのかなど、様々に記されるようになったので、ここでは必要以上には触れない。
ベスト盤をあまり買わないボクが、「悲しき天使」を買ったのは、「ケ・セラ・セラ」が収録されているから。
オリジナルのドリス・デイの「ケ・セラ・セラ」に勝るとも劣らないとボクには聞こえるのだが、ポールが施したこのアレンジがポップに過ぎるというのが二人の不仲の原因と言うから、何と言えば良いのか。
メアリー・ホプキンの「ケ・セラ・セラ」がAMラジオで流れていた頃に、とてもいいなと思ったことをよく憶えている。久しぶりにちゃんと聞いてみても、とてもよかった。キーが高め目に設定してあり、高音になると線の細い可憐な印象を残すメアリーのヴォーカルを生かすアイデアになっていると思う。
ちなみにタイトル曲の「悲しき天使」は、優に5分を越す長さのためか、ラジオでフル・コーラスがきちんとオン・エアされることは、まずない。「イパネマの娘」のようにフル・コーラス版とシングル用の短く編集した版と両方があるとは聞いたことが無いのだが、もしも万が一にもショート・ヴァージョンがあるならが、ぜひとも入手したいもの。(大江田信)