Homer And Jethro/Playing It Straight

Hi-Fi-Record2011-04-15

 "昨日の続き"的なレコード。
 ナッシュヴィルを拠点に漫談プラス音楽というお笑い演芸を、長きにわたって続けてきた二人組だ。グランドオール・オープリーの幕間でちょっとしたコントを演じてきた。日本で言えば、クレイジーキャッツというか、あきれたぼういず、あるいは川田義雄とミルク・ブラザースというか。その種の芸能チームだ。


 その彼らがマジにジャズを演奏した。
 リズム隊のバックを従えつつ、ホーマー・ヘインズのギターとジェスロ・バーンズのマンドリンが快走する。
 ちょっとしたジョークを放ち、笑いを取りながらステージを去っていく二人の芸のままのように、音楽が走る。この疾走感が、彼らの芸風のように思える。


 ボクのベスト・トラックは、「Tico Tico」である。
 ジャズではない。ジャズ風に味付けされたラテンだ。
 ブラジル生まれの「Tico Tico」がナッシュヴィルにたどり着き、快走する。


 このストリー、そして疾走感が、とても楽しい。(大江田信)