Michael Gately マイケル・ゲイトリー / Still ’Round

Hi-Fi-Record2011-04-30

ここだけの話だが、
大江田さんは意外とヒゲが濃い。


ほほ毛というのかな。
アゴや口の周りだけじゃなく
ほっぺにもうっそうとヒゲが茂るタイプなのだ。


いつだったか
買付中に
「よおし! オレもヒゲを伸ばすぞ!」と宣言して
その日から二週間ほど
帰国するまでヒゲを剃らなかったことがあった。


ふさふさとはいかないまでも
稲刈りをした秋の田んぼのような(たとえが田舎くさくてすいません)
ちょびひげ乱立状態で
大江田さんは空港から勇んで家に帰って行った。


そう言えば
いつもは一人称が“ボク”だったはずの大江田さんが
ヒゲを伸ばしだしてから“オレ”を使っていたような気がする。
これは何かの効果なのかしら。
男性ホルモンが増進したのか。


しかし
翌日ハイファイに出てきた大江田さんを見て
絶句した。


つるん。


「いやあ、家族に受けがわるくてねえ。
 ボクはヒゲはやっぱり似合わないかも」


いつの間にか
“ボク”に戻ってるし!


かく言うぼくは
アゴはともかく
ほほを覆うようなたくましいヒゲには
とんと縁がない。


それが似合うかどうかは別として。


昨日
お店に見事なふさふさヒゲのお客さんが見えた。
思わず
「レコードとはまったく関係ない話なんですが」と前置きして
話しかけてしまった。


「見事なヒゲですね」なんて。


聞くと
もう2月ほど伸ばしているとのこと。
個人差もあるだろうが
だいたいそれくらいで
顔の下半分はヒゲで覆われるということが
はじめて知識としてわかった。


その立派なヒゲを
映画の「ハングオーバー」や「デュー・デイト」に出てくる
コメディアンのザック・ガリフィアナキスみたいだと言いたかったのだが
そのやたらと長い名前がどうしても言えなくて
つい思いついたシンガー・ソングライターの名を出してしまった。


ごめんね、
マイケル・ゲイトリー。(松永良平