Sam Koki And The Paradise Islanders / Surfin’ At Waikiki

Hi-Fi-Record2011-07-08


 昨日の続き。
 こういうサウンドに対して反応する度合いが高くなった。


 アメリカからアジアを見ると、日本も韓国も東南アジアも、その国情の違いがよくわからなかった。ましては音楽の違いとなると、解ろうはずも無かっただろう。
 ハワイから東南アジアを見るとなると、アメリカから見るのとはやや違う。ハワイに暮らす日本人の数も多いし、フィリピン人の数も多いし、東南アジアからの移民も少なくない。


 ここに収録の「No Huhu」に類する歌は「 pake-pidgen」ソングというらしいのだが、「No Huhu」の部分が何語なのか、ボクにはよくわからない。インドネシア系の言葉だとする理解もある。作曲家のアルヴィン・アイザックスが友人のコメディアンのために書いた曲という。


 ほのぼのとした感じがする。楽天的な響きも聞こえてくる。太陽の陽射しが感じられるような気もする。
 それもこの東洋的な前奏のメロディの響きがもたらしてくる感触なのだろう。このメロディを聴いているうちに、ぼくの中で何かかコトリと少し動く。

 
 表現される音楽が正しい日本を表現しているかどうかが、これまで気になってきた。ところが最近は、彼らの誤解を責める気が無くなってきた。ボクだって、東南アジアの国のそれぞれの音楽の違いなんて、これっぽっちもわからない。
 そんなことよりも、そうして(いかがわしくてもいいから)表現されたアジア的な音楽に、どんな意図が込められていたのかに、興味が湧く。
 

 ハワイには、不思議な形をしたお寺や神社がある。日本人の目から見れば、そのデザインは正統ではない。しかしそうした場所に込められた地元の日系の人たちの願いや希望が、疎んじられていいわけではないからだ。(大江田信)