村上律と中川イサト / 村上律と中川イサト

Hi-Fi-Record2011-07-29

 かつてこのアルバムに歌われている作品を、ほとんどカバーしていたことがあった。
 相棒もいたし、歌えたのだ。高校の文化祭で歌ったこともあった。クラスの旅行バスのなかで、一部の友人たちからせかされて、相棒と歌ったこともあった。ギター無しで歌うのは、なかなかに大変だった。

 
 一部の友人たちと書いたのは、必ずどこのクラスにもいるノリのいい大声を上げる威勢のいい友人たちから、"さあ、歌え"と乗せられたからで、今にして思うと残りのクラスメイトには、なんとも迷惑な出来事だったのではないかと思う。男子校の高校のバス旅行の風景である。男子校なんて、そんなものだ。


 ハッピー&アーティというお手本があることを知らずに聞いていた。音楽も歌詞も最高だと思っていた。
 どうも底本になったレコードがあるらしいと知ってからは、こんどは一生懸命にそれを探した。ハッピー&アーティを初めて聞いたのは、大阪の喫茶店、ディランだった。
 店内にいた大阪のお客さんのほとんどはハッピー&アーティのことを知っていて、勢い込んでリクエストしたボクはとても恥ずかしかったと覚えている。


 一番好きな曲は、A面2曲目の「街は」。中川イサトさんのソロで歌われる。なめらかなスチール・ギターが、とても気分。その頃は、この曲がカントリーの意匠を用いているなんて、たぶんちっとも知らなかった。(大江田信)



試聴はこちらから。