Dusty Springfield / Mama’s Little Girl
「わたしはママの小さな娘なんかじゃないの」
いかにも英語の表現らしい言い回し。
もっとくだけた訳にするなら
「子ども扱いしないで」ってことだろう。
女性の歳について書くのは失礼と知りつつ
あえて書くが
この73年、ダスティはすでに34歳の女盛りで
こういうテーマの曲を歌うにピッタリだった、とは言いづらい。
でも
歌の世界ではそれは許されることなのだ。
歌の世界では
彼女はまだ子どもでいたっていい。
どんな夢だって叶う。
それが歌を歌うということから
歌い手が離れられない理由のひとつでもあるだろう。
ちなみにこの曲は
オーストラリアの女性シンガー、
ミス・リンダ・ジョージがカヴァーしていて
そちらのヴァージョンも、とてもいい。
そしてたぶん、
リンダ・ジョージも
それほど若くない。
実は
それくらいの歳の女性が歌うことに
意味がある曲なのかもしれない。(松永良平)