Willie Ruff ウィリー・ラフ / Willie’s Massachusetts

Hi-Fi-Record2010-08-23

前回予告した通り、
今回から
シングル盤の話を書きたい。


ハイファイの買付で
シングル盤をいろいろと漁っているうちに学んだこと
考えたこと
思いあまって妄想したこと
そんなことをつらつらと。


タイトルも予告通り
「4、5回まわってニャンと鳴く」で。


役にもたたない話かもしれないけど
シングル一枚を聴くくらいの時間を
つぶしていただければこれさいわい。


アメリカで見つけるシングルの多くは
ジャケットがない。
レコード会社が用意したデザイン(カンパニースリーヴと呼ばれる)に
入っていればまだいいほうで
たいていはまん中に穴があいた無地の紙袋に突っ込んであるだけで
愛想のないことおびただしい。


LPレコードみたいに
見た目でわかるものがすくないから大変でしょうと
よく言われるし
名前もわからないアーティストのなかから
奇跡のサウンドを探し当てるのは
実際にそこそこ骨の折れる作業でもある。


ただし
そんななかでもいくつか
見た目で判断できるものもある。
シングルの山をめくりながら
このラベルのデザインが出て来たら
とにかく手を止めて聴いてみるというレコード。


100%とまでは言わないまでも
かなりの確率で満足させてくれるサウンドを持つレコード会社。


そのひとつが
Columbiaレコードのシングル盤。
それも1960年代にリリースされたもの。


レギュラー盤は赤地に黒文字。
プロモ盤なら白地に赤文字。


当時全米最高峰のスタジオとプレス技術が
おそろしいほどの音色と音圧を産み出している。


シングル一枚きりのアーティストでも
決してサウンド・プロダクションに手を抜かない。
アルバム・アーティストに
シングル用の別テイクを用意させて
後世に発見するぼくたちを驚かせることが多いのも特徴だ。


たとえばこのウィリー・ラフ。


ピサノ(パイザノ)&ラフでこの黒人ギタリストを知っているひとでも
こんな最高のシングル・オンリーがあることは
知らなかっただろう。
ぼくだって知らなかった。


Columbiaのシングルには
まだまだ秘宝も裏話も多い。
明日もこのつづきを書く。


ではまた。


4、5回まわってニャンと鳴く 1 松永良平


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8/21の土曜日は
恵比寿tenementでのDJパーティー「Encore!」でした。


お集りいただいたみなさま
DJのみなさま
ありがとうございました。


来月の第一土曜日
9/4(土)は
毎月恒例のイベント「GARDEN」です。


「GARDEN」@恵比寿tenement
17:00-24:00
charge free


DJ : 内田靖人/松永良平/渡邉誠/水上徹(敬称略)


今回はゲストDJを渡邉誠さん、水上徹さんにお願いしました。
夏の終りを彩る秘宝ポップスをかけてくれそうなおふたりです。
すごく楽しみです。