2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

Ben E King ベン・E・キング / Spanish Harlem

マンハッタンのアッパー・イースト・サイドを もうちょっと北上すると プエルトリカンやメキシカンが居住する区域があり、 そこを「スパニッシュ・ハーレム」と言う。 いつか行きたいと思いつつ、 まだ訪れる機会がないままでいる。 この曲は、 アレサ・フラ…

V.A. Lou Reed, etc. / Lost In The Stars (The Music Of Kurt Weill

大学時代、4歳年上の先輩が このアルバムに入っていたルー・リードの歌う 「セプテンバー・ソング」がいいぞと教えてくれた。 事実、それはそれは出来の良いカヴァーで、 しばらくの間、この曲ばかり聴いていたもので、 後年になるまで アルバムの陰の主人公…

Shirley Bassey / The Bewitching Miss Bassey

ハイファイでは、松永・大江田の二人でアメリカに行って買付をする。 昼間のレコード店やコレクター宅の膨大なレコードの量に当てられてしまうせいか、レコードのことを考えない時間を作らないと、毎日がもたない。夜の数時間、ぼんやりテレビを見たり、ビー…

Gallagher And Lyle ギャラガー&ライル / Breakaway

アート・ガーファンクルのソロ・アルバム「 Breakaway 」を聞いて、作者でありオリジネーターであるこの二人のことを知った。 とぼけたような味わいのボーカル、ほんのりと優しいメロディ、室内楽的な匂いのするインティメイトなサウンド、くぐもったような…

Les Baxter And His Orchestra レス・バクスター / Confetti

91年か92年頃の話。 そのころ、喫茶店でバイトしながら ときどき大学に通うような ボンクラな生活をしていた。 そのバイト先の先輩が 弟さんの住んでいるニューヨークに遊びに行くことになった。 そのひと、 仮にKさんとしよう。 Kさんには実は秘めた野望が…

Bing Crosby ビング・クロスビー / Hey Jude / Hey Bing!

ポピュラー・ヴォーカルに造詣の深い 音楽評論家の草分け、青木啓(ひらく)さんが亡くなった。 その報せを伝えてくださったのは、 とあるレコード会社の方だったが、 青木さんと最後にした仕事は ビング・クロスビーの再発監修だったと言っていた。 ロック…

Dave Guard & The Whiskey Hill Singers / Dave Guard & The

ジャケの真ん中に移る女性は、ジュディ・ヘンスキ。 女性アシッド・フォークの始祖のように語られる人だ。 彼女のキャリア最初期の作品。ちょっと調べがつかないところもあって確信が持てないのだが、もしかするとこれが彼女のレコード・デビュー作品。 彼女…

Rockpile ロックパイル / Seconds Of Pleasure

ニック・ロウの新作「アット・マイ・エイジ」を聴いた。 すごい傑作、とは思わないけれど、 すごく腑に落ちる心地よさがある。 最近のニックを見ている誰もが思うことなんだろうけど、 ロックンローラーにとっての ある種、理想的な音楽的年齢を重ねているこ…

Van Dyke Parks ヴァン・ダイク・パークス / Jump!

今週、ヴァン・ダイク・パークスが来日する。 日比谷野音で行われる 細野晴臣トリビュート・コンサートのためだ。 あのトリビュート盤での 「Yellow Magic Carnival」は 凄かった。 あのフルバンド編成で 果たして当日現れるのか? けっこう、それが このコ…

Attitudes アティテューズ / Good News

一昨日からご両人続けての「中学生のころ」のお話。このリレー、どうしようか。小学生のころの話でいいや。思い出したくないのか、思い出せないのか、中学生の頃はなかなか"いい話"が頭に浮かばないw。 僕がはじめてジャズを聴いたのは、ずばりファミコンソ…

The Anita Kerr Singers アニタ・カー・シンガーズ / Slightly Baroq

その昔、中学生の頃、バロック音楽が好きだった。いや、好きになろうとした。 なにしろ伊丹十三さんが、著書「女たちよ」のなかで、バロック音楽が好きと書いていた。憧れていた人が好きな音楽を聞いてみたいと思った。バロック音楽が似合う人は、頭のいい人…

Benny Golson ベニー・ゴルソン / Tune In Turn Out

中学生のころ、 「オールナイト・ニッポン」を聴いていて、 時間も深くなってくると、 CMの時間に音楽が流れるようになってくる。 これは地方在住のぼくの経験であって、 首都圏や大都市では、 放送中のCMはずっと埋まっていたのかもしれない。 だが、ぼくが…

Ray Conniff Singers レイ・コニフ・シンガーズ / Somebody Loves Me

夕方5時を過ぎた今、もう街はうす暗くなり始めている。明治通りの街頭が、くっきりと目に映える。空は重く垂れ下がっている。夏がそこまで来ているというのに。 レイ・コニフ・シンガーズをぼんやりと聴いている。気持ちが良い。 彼の音楽の気持ちよさの源…

Joe Pass ジョー・パス / Simplicity

今年の梅雨は 我が家のベランダにある、 あじさいの花が咲かなかった。 茎や葉がしおれてしまったわけではなくて、 緑色の葉を大きく広げているのだが、 ただ花だけが咲かなかったのだ。 そういうことは 植物の世界ではよくあるのだそうだ。 あじさいの葉の…

David Seville And The Chipmunks / Around The World With

飛行機に乗って窓の外を眺めていると 今しも宇津井健が飛んできて、 長い翼の上にすっと降り立つのではないかと思うことがある。 若き日の宇津井健が扮した 伝説の特撮ヒーロー、スーパージャイアンツ。 もちろん、そのころ、ぼくはまだ生まれてないけれど、…

The Four Freshmen / In A Class By Themselves

買付中、 高速道路を走っていて、 いきなり車の窓を開ける。 お互いの名誉のために、 ぼくか大江田さんか どちらかと名指しはしないけれど、 窓を開けるときはたいてい、 生理的な欲求の小爆発のためである。 すなわち放●(ほ●ひ)。 それゆえの換気。 以前…

Bernie Charles バーニー・チャールズ / In The Swing Of Things

「当たるも八卦当たらぬも八卦」と人は言う。 聴いたことも見たこともないレコードを買う時は、ジャケ買い、またはジャケ裏のスタッフで選ぶ、この二択しかない。 あらゆるカルチャーがカタログ化されて久しい今日この頃、皆様、己の直感のみでレコードを買…

Caravelli And His Magnificnet Strings / San Remo Greatest Hits

タイトルにあるサンレモは、イタリアの都市。このサンレモで1951年から開かれている音楽祭で受賞した作品が日本でヒットしていた時代があった。ボビー・ソロの「君に涙と微笑みを」とか、ジリオラ・チンクエッティの「雨」などなど。60年代の半ば頃のことだ…

Ralph Marterie ラルフ・マーテリー / Music For A Private Eye

毎週金曜日、夜の楽しみと言えば 「タモリ倶楽部」と「検索ちゃん」を見ること。 それは関東に住んでいる人間の幸福なのだが、 同時に不幸でもある。 関西に住んでいるひとたちからしたら 信じられないかもしれないが、 われわれ関東の人間には 金曜の夜に「…

Starbuck スターバック / Moonlight Feels Right

FENでポップスを聴くことが好きだった時期があった。 ポップスの聞き始めの時期にシングルの快感を知ったからか、3分間のコンパクトな起承転結のドラマに気持ちが持って行かれていた期間が長かった。今だって、その頃とそうは変わっていない。 FENで知った…

NItty Gritty Dirt Band / Uncle Charlie And His Dog Teddy

深夜放送で耳にしたのか、吉祥寺のぐぁらん堂で耳にしたのか、このアルバム収録された「ミスター・ボージャングル」や「プー横町の家」に心惹かれていたし、カントリー・ロックと称されたブルーグラスとロックを掛け合わせた彼らのサウンドに、ロックの明日…

Tom Marion トム・マリオン / ’Osurdato’ Nammurato

このCDは日本制作で、 だから正式なタイトルとしては日本語で紹介すべきかもしれない。 トム・マリオン&スウィート・ホリワイアンズの 「恋する楽士」。 スウィート・ホリワイアンズは日本のバンドで 彼らが全面的にバックを務めている。 トム・マリオンは…

黒船レディと銀星楽団 / 古本屋のワルツ発売記念演奏会(DVD)

ハイファイで扱っている日本のアーティストのCDの中で もはや隠すことも出来ないくらい立派な ロング&ベストセラーとなっているのが 黒船レディと銀星楽団のCD 「絵のない絵本」(近日入荷予定)と 「古本屋のワルツ」。 アコースティックでノスタルジック…

Sounds Incorporated サウンズ・インコーポレイテッド /S.T.

まずは昨日「Audience!」、代官山オゥ・カフェにご来場くださった方にこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました!! DJの方々も素敵な選曲をありがとうございます。 「素敵すぎるオーディエンス、お客様あってのイベント」というのが、イベ…

The New World Singers / The New World Singers

アルバム「Requia」のジャケットで、ジョン・フェイヒィはギターを左利きで弾く格好で写真に収まっている。フォークに強いアメリカのとあるレコード店で、店の主人がこれは写真が逆なんだよ、レコード会社が間違えてさ、とぼくに話しかけてきたことがあった…

Richard Maltby リチャード・モルトビー / Make Mine Maltby

ハリウッドのコンポーザー/アレンジャー、 リチャード・モルトビー、1957年のレコード。 小さくてわかりずらいかもしれないが、 このジャケ、 美女を囲んで同じ顔の男たちが8人いる。 リチャード・モルトビーが 活躍した時代のことはわからなくても、 何と…

Joanie Sommers ジョニー・ソマーズ / Come Alive!

たしか10年ほど前だったか、90年代に彼女がロスの小さなラウンジで歌っているライヴを収録しているCDを入手して、それとなく繰り返し聴いていたことがあった。 あるとき旧ハイファイ店内でかけていたときのこと、店に入って見えたお客様が、これはだれ ?と…

Ry Cooder ライ・クーダー / Into The Purple Valley

こういうアルバムを聴いていると、音楽ジャンルっていったい何なのだろうと思う。 ジャズやらクラシックやらポップスなどと、その音楽の固定物(100年以上の大昔だったら楽譜。ここ25年くらいはCD。その前はレコード)を売ろうとする人が、売りやすくするた…

Cy Coleman サイ・コールマン / Piano Witchcraft

「ウィッチクラフト(witchcraft)」とは、 そのまま訳すと「魔女の乗り物」。 すなわち「ほうき」。 持って回ったというか、 ロマンチックというか、 その言い方が好きだ。 ボンゾ・ドッグ・バンドのアルバムに 「ドーナッツ・イン・グラニーズ・グリーンハ…

Norman Luboff Choir / Sleepy Time Songs /Wide Awake Songs

男子38歳。 寝付きよく、 寝起きよし。 まるで子供である。 眠れなくて困ったという経験があまりないので、 このアルバムのA面である 「おねむの時間のための歌」には用がないのだが、 ふわっとした羽毛布団のような、 いや、昔「ハイジ」で見た藁布団のよう…