2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧
独り立ちしたジム・ウェッブが借りたロスアンジェルスのアパートは、とにかく狭くてグランド・ピアノ一台を置くのが精一杯だった。夜になって眠りにつく時には、ピアノの真下に体全体を潜り込ませるようにしていた。作曲法について記した本の、自伝的な内容…
アニタ・カーがプロデュースした American Scene というグル−プの同名シングルがある。60年代の後半にドット・レーベルからリリースされた。 爽やかに舞い上がる男女のコーラス。胸を突くメロディ。ソフト・ロックの極北と行ってもいいほどの名曲だ。数多く…
人間、なくて七癖。 思わぬところでクセは出る。 60年代の人気TV番組 「アンディ・ウィリアムス・ショー」で 一躍人気者になったオズモンド・ブラザースが 70年代の幕開けとともにオズモンズに改名。 「ワン・バッド・アップル」の大ヒットで ジャクソン・フ…
ニノ・テンポとエイプリル・スティーヴンス。 結構レコードを買ってそうに思えるひとでも このコンビのことを夫婦デュオだと勘違いしていることが たまにある。 何をかくそう ぼくも 彼らのことを兄妹だとは かつては夢にも思っていなかった。 ついでに言う…
「何がしたかったのだろう?」と思わせるレコードがある。 このスタン・フィールズのアルバムも、そんなレコード。 何がやりたかったって、そりゃ、ボサノヴァに決まってる。 いやしかし これって、広義のボサノヴァじゃないって。 とりあえず知ってるツイス…
クラシック音楽を目指していたのが、50年代の人種差別の壁に翻弄されて、ふとしたことからジャズを歌うようになったニーナ・シモン。 黒人であるという自らを覗き込む視線と、ユートピアを思い描く願いを交錯させつつ、希望をはらんだ数多くのアルバムを60年…
季節外れに巨大化し 猛威を振るう低気圧のことを いつごろからか「爆弾低気圧」と呼ぶ。 「爆弾」には「突然大きくなって爆発する」という意味合いが こめられている。 この「爆弾」に いつかイチャモンがつくのではないかと 鈍い予感を感じている。 もし「…
キャンパス・シンガーズというグループ名。フォークの時代ならではだなと思う。 大学のキャンパスと、ジーンズと、ボタンダウン・シャツとギター。まるで連想ゲームのようだけれども、ジャケットに映る彼ら二人も、こうして思い出すキーワードそのままの格好…
彼女はピアノ、彼氏はベース。 身に付いたジャズのセンスを生かして、ポップ・ナンバーなどをさらっと決めている。格別に難しい演奏をする訳ではない。音楽がとても愛らしい。 コード進行を共通の言語として、それをキーワードに瞬間演算のようにしてメンバ…
通勤途中に読んでいたスポーツ新聞で ジョン・スチュワートが亡くなったことを知った。 享年68歳。 キングストン・トリオや 70年代の彼の活動をリアルタイムで知らない世代であるぼくは その名前をモンキーズのヒット曲 「デイドリーム・ビリーバー」で知っ…
キリンが好きだ。 結構、動物の中で 一、二位を争う。 猫を飼っているが、 残念ながらキリンは飼えない。 首の問題である。 いや、もっと大きな問題があるのか。 世界のどこかには ペットでキリンを飼っているひとが いるかもしれない。 アラブの富豪とか。 …
Vaughn Mason And Crew「Roller Skate」のプロモではないと思いますが、 この曲の流れる風景というのは、70年代後半に流行ったローラースケート・ディスコでしょう。 Vaughn Mason で検索するとYoutubeに出ている映像の中で、「Roller Skate」と題された映像…
「珊瑚礁の彼方」は、彼らの演奏が一番。ダイナミックなヴォイシングのコーラスとおおらかな開放感に満ちた雰囲気の中で、メロディが抜けるように伸び上がっていく。 彼らをリバティ・レコードに紹介したのは、マーティン・デニーだった。マーティン・デニー…
8歳になる甥っ子がいる。 兄の長男で、 実家にいるぼくの両親にとっては初孫。 かわいいかわいいとナデナデしていたら、 もう小学校の2年生になった。 ある程度大きくなったら 一度東京に遊びにおいでと 言うは易しで なかなか実現しないでここまで来た。 デ…
サウンズ・オーケストラルは、ジョニー・ピアソンのピアノをフィーチャーしたイージーリスニング。 それは間違いではないのだけれども、こう書きながらも違和感がある。ピアノ・トリオ・ジャズにストリングスをかぶせたものという表現が、正確なのではないか…
「雨の日は家にいて」は、山下久美子のシングルのタイトル。これを「寒い日は家にいて」と読み替えたいくらいの寒い毎日が続く。 たしかに寒い日に首をすくめて街を歩く楽しみもあるけれども、やっぱりヌクヌクと家にいるほうがいいに決まってる。 そういう…
東京ローカル・ホンクは このCDで初めて聴いた。 しかし、何となく 初めての感じがしなかった。 グレートフル・デッド? めんたんぴん? 記憶をさかのぼってみると、 うずまき、というバンドにたどり着いた。 何のことはない、 彼らの前身バンドではないか。…
「もしもし、●●と申しますが、松永さんいらっしゃいますか?」 「はい」と答えて、ちょっと緊張する。 心当たりのない女性からの電話。 だが、次の瞬間、そのこわばりは崩壊する。 「わたし、ミルコンです」 ミルコンという日本人女性アーティストが 宅録を…
久住昌之著「孤独のグルメ」の新作(10年ぶり!)が1月8日発売の「SPA!」に掲載されていた。 感想は一言でいうと 「まとめて読みたい。」 主人公・井之頭五郎に言わせるなら 「量が少ない。これじゃ、お腹が減るだけだ…。よし、ここは思い切ってカツ丼追加し…
Extempore Coffeehouseは、1965年に開店したミネソタ州ミネアポリスのコーヒー・ハウス。 1975年4月から5月にかけて行われたライヴの模様を収録したアルバムがこれ。 街のフォーク、シンガー・ソングライター・シーンの中心的な存在だったのだろう。 毎日…
ポリネシアンズのレコードは、クラウン・レーベルにいっぱいある。 クラウンはいかにも廉価盤的な体裁のジャケットが多く、裏を返すとそれまでに発売されたアイテムのリストがただ単に並んでいるだけ。素っ気ないことこの上ない。 そんなこともあって手に取…
「街の噂」。レコ・コニフが自身の名前を冠してアルバムを作るようになって、8作目の作品のタイトルだ。 この頃の彼のアルバムは、コーラスをカルテットくらいの小編成のものとしたり、クアイア・コーラスにしたりと、コーラスの編成が定まっていない。 こ…
いつ見ても、 このロゴマークは良く出来ているなと思う。 1971年から73年まで ボストン周辺で活動した オリジナルのモダン・ラヴァーズは、 いくつかのレコーディングを行ったものの、 結局、当時はレコードを残すことが出来なかった。 それを76年にまとめ直…
俳優さんのレコードはいい。 そんなことを前にも書いた。 確か、ネタは マイケル・パークスのレコード。 マイケル・パークスは タランティーノのよほどお気に入りらしく、 ロバート・ロドリゲスとタランティーノの共同作品 「グラインド・ハウス」でも しっ…
出勤中の電車で朝日新聞を読んでいたら、「ラティーノを知ってますか」という記事を見つけた。ロサンゼルス在住の記者による寄稿で、今やロサンゼルス郡人口一千万の47%をラティーノが占める「ラテン化」について述べ、かつて親密な関係にあったラティーノ社…
あけましておめでとうございます! 私めは毎年恒例、日テレ"ガキの使い"「笑ってはいけない」シリーズで年を越しました。 寂しい奴だ、なんて言わないで。 マイケル富岡氏と楳図かずお先生が、落とし穴に落ちたシーンだけで3時間分の価値があったといっても…
あけましておめでとうございます。 Voices In Hi-Fi にご訪問いただきありがとうございます。 ハイファイ・レコード・ストアは、本日、1月5日より2008年の営業を開始いたしました。 本日からまた新たな商品を加え、店頭およびインターネットにて皆様にご案…