2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Chris Connor クリス・コナー / I’m Telling You Now

フレディ&ザ・ドリーマーズが好きだ。 と公言するひとに会う機会は それほど多くない。 伊藤銀次のファースト・ソロ 「DEADLY DRIVE」に フレディ&ザ・ドリーマーズの 「I'm Telling You Now」のカヴァーが入っていて 日本語で「好きなんだ」という邦題が…

Young World Singers, The / ヤング・ワールド・シンガーズ / Ringo

DECCAレーベルから出たビートルズ便乗企画シングル。「リンゴを大統領に!」という歌があった。 オバマ大統領候補には、ご存知のようにオバマ・ガールの「オバマに夢中」から、ブラック・アイド・ピースのウィル・アイ・アムが作曲した「イエス・ウィー・キ…

Patti Page パティ・ペイジ / The Waltz Queen

「星影のワルツ」とか「東京ブギウギ」とかを聞いていると、面白いなあと思う。うたの不思議を感じるからだ。 「星影のワルツを歌おう」と歌いながら、千昌夫はいまワルツを歌っている。そのタイトルが「星影のワルツ」。「君と踊ろよ 今宵も月の下で」と笠…

Todd Rundgren トッド・ラングレン / Hermit Of Mink Hollow

こないだ街で 映画を見ようと思い 待ち合わせをしていた。 来ぬ待ち人に 少しいらいらしながら ふと見つけたのが あるビルの地下への階段。 そこに出ているいくつかの看板は その地下が 隠れ家的なバーの集まりであることを示していた。 中に「Hermit」とい…

The Chad Mitchell Trio / At The Bitter End

チャド・ミッチェル・トリオはニューヨークの名門フォーク・グループ。 主宰のチャド・ミッチェルを中心に、50年代末から60年代中期にかけて、活動を続けた男性トリオだ。後年になるとチャド・ミッチェルが抜け、その後はミッチェル・トリオと名乗った。 こ…

Cowboy Jazz カウボーイ・ジャズ / That’s What We Like About West

買付け時にレコードを山ほど手にしていて、気づくことのひとつ。ウエスタン・スイングのアルバムを、あまり見かけない。 70年代以降に再評価を得られるようになってからリリースされたラジオ・トランスクリプション(ラジオ放送音源を元にしたアルバム)や、…

Louis Prima ルイ・プリマ / On Broadway

60年代のフランク・シナトラは レコーディングのときプレイバックなんか 聴いてなかったのではないか。 と、 あるひとが言っていた。 歌がいい加減な風に聞こえることがあると 暗に言っているのだ。 その判断はともかく、 それを裏付けするようなエピソード…

Andy Bown アンディ・ボウン / Gone To My Headの裏ジャケ

猫とロッカー。 そのきわめつけは ニッキー・ホプキンスのセカンド・ソロ 「Tin Man Was A Dreamer」だというひとがいる。 裏ジャケに 虎猫がいるんだよね。 でもちょっと待った。 裏ジャケの猫という意味では このアンディ・ボウンも負けてないです。 たわ…

Jimmie Rowles ジミー・ロウルズ / Kinda Groovy

とてもマイルドなジャズ・ヴォーカル・アルバム。 センター・レーベルには"Jimmie Rowles and His Friends"とある。粋だなぁ。 夕暮れ時(多分)のグランドキャニオンの写真は、アメリカの写真家・David Muenchによるもの。 アマゾンにある彼の写真集のレビ…

The Guess Who ゲス・フー / The Guess Who

カナダ出身のポップ・ロック・グループ、ゲス・フーの 最高の一曲と言えば 「ラーフィン」を挙げたい。 さわやかでせつなくて ソフトロックとしても十分通用する初期の名曲。 同時期の「アンダン」という曲も良いのだが、 曲の後半になると ヴォーカリストが…

Nick DeCaro And Orchestra ニック・デカロ / Happy Heart

60年代のイージー・リスニング・オーケストラ作品を聴きながら思うこと。 50年代の末くらいまでに登場したポップス・オーケストラ主宰者の多くは、クラシック出身でストリングスをメインにしたフル・オーケストラ作品を作る。ジャズ出身者の場合は、コンボ+…

Karen Alexander カレン・アレキサンダー / Isn’t It Always Love

スイング・ジャズを、見事に自分流の色の世界に染め直して繰り広げた「Brown Shoes」が抜群。 コメントに書かれた70年代版フェイ・ロブスキーという比喩は、実に正解。その魔法のかけ方が、フェイ・ロブスキーに似て、とてもキュートなのだ。 こんなにジャズ…

John Fahey ジョン・フェイフィ/ After The Ball

女性フォーク・ブルース・シンガーのエリザベス・コットンが弾くスリー・フィンガー・ギターを、まるでミニマル・ミュージックのようだと評したのは、鈴木惣一郎氏だった。 確かにいわれてみれば、そうかもしれない。 一定のリズムで一定パターンのフィンガ…

O.S.T. / Pennies From Heaven

このサントラのレコードは 何年か前に桜ヶ丘の方にあったお店で ときどきDJをしていたときに 知り合いに教えてもらった。 戦前ジャズ・エイジの 光と影を描いた1981年製作の映画。 音がどうとか、 そういうことよりも、 見開きジャケに広がる 絢爛豪華という…

Carole King キャロル・キング / One To One

キャロル・キングを見ることは まだ出来ていない。 こないだのときは ちょうど買付けの日程と重なってしまい、 物理的に不可能だった。 その17年前の初来日のとき 自分が何をしていたのか まるで思い出せない。 90年の3月だというから、 ちょうど大学の3年目…

Secret Agents, The シークレット・エージェンツ / Mission Impossib

格闘技の話を少し。もう知っている人も多いと思うけれど RINGSの前田日明氏が、なんと素人の不良・喧嘩上等な若者を集めて大会を開くという。 その名も 「THE OUTSIDER(アウトサイダー)」 企画だけでも最高じゃないの! 先日、その出場者が発表された。(…

The Old Reliable String Band / Old-Timey Folk Music

トム・ペイリーを中心にしたストリング・バンド。トムは同時期にニュー・ロスト・シティランブラーズのメンバーでもあり、翌63年に名作「New Lost City Ramblers Vol.5」を発表した後に、イギリスに渡る。 このアルバムを発表した1962年頃は、どうもバンドを…

James Brown ジェームス・ブラウン / Today And Yesterday

3月11日付けのブログで ピーター、ポール&マリーのアルバム・タイトルを 間違えて書いてしまい、 しかもそのまましばらく気づかずにいた。 どうもすいません。 現在は治っております。 何をどう間違えたのかというと、 「Late Again」というアルバムなのに …

Kalapana カラパナ / Kalapana

先日、店頭に見えた山内雄喜さんからとてもうれしいお話を伺った。 山内さんの近作で、マラニ・ビリューがボーカルで参加したという。マラニはカラパナの一員で、結成時のメンバー。再結成以降のカラパナにも参加して、その伸びやかな声を響かせている人だ。…

Homer And Jethro ホーマー&ジェスロ / Live At Vanderbilt U.

ホーマーとジェスロとは、漫談バンド。幕間に登場し、ひとくさりジョークを飛ばしながらスカッと一曲演奏してステージを走り去る。なんてのがお似合いのバンドと思われて来たし、それも間違いではない。 これはヴァンダービルド大学でのライヴの模様。ヴァン…

Peter, Paul & Mary / Late Again

ソフトロックと言ってしまうには抵抗があるけれど、 シンガーソングライター時代の気配と 60年代後半の洗練されたMORが じわりと彩りを与えている。 ピーター、ポール&マリーの「Late Again」は、 そんな意外な驚きを感じさせてくれるアルバムだ。 これは名…

Lani McIntire and His Hawaiians / 不滅のハワイアン 名盤シリーズ

先日、店頭に見えた長年ハワイアンを聴いているお客様が、「ハワイアンはコンボが一番良いんだ。ダンスバンドはいかんなあ」とおっしゃった。なるほどなあと思いながら、同時にふと思いついたことがあった。 1930年代も後半に入るとラジオ放送の普及とホテル…

Essra Mohawk エスラ・モホーク / Essra Mohawk

ハリケーン・スミス、広川太一郎さん。2人の訃報を今日知った。 30代の人にとって、広川太一郎さんと言えば「Mr.Boo」のマイケル・ホイの吹き替え(らしい)。 僕は2000年頃にrelax誌で取り上げられていたので、気になったことはあったけれど観たことが無い…

Rosalie Sorrels / Folk Songs Idaho And Utah

女流フォーク・シンガー、ロザリー・ソレルスのデビュー最初期の作品。とてもやらわかく素直に伝統的なフォーク・ソングを歌う。 自身を重ね合わせて歌うシンガー・ソングライターとも言うべき態度がうかがえて、そのあたりがジーン・リッチーの音楽とは違う…

Kate Taylor ケイト・テイラー / Sister Kate

ケイト・テイラーは アレックス、ジェームスを兄に持ち、 リヴィングストンを弟に持つ。 つまり、 音楽一家テイラー兄妹に育った 良血のシンガーだった。 妹キャラと 今なら言いたくなるところだが、 彼女の歌は鼻っぱしが強いもので、 なかなかどうして聴き…

Dick Jensen ディック・ジェンセン / Dick Jensen

「New York's A Lonely Town」と言えば トレードウィンズのヒット曲。 デイヴ・エドモンズは これをロンドンに置き換えてカヴァーしたし、 山下達郎のカヴァーも素敵。 お、このハワイ出身のポップ・シンガーも カヴァーしてるんだなと思って聴いてみた。 録…

Faragher Brothers ファラガー・ブラザース / Faragher Brothers

ファンの間では、1975年から5年くらいがAORの当たり年ということになっている。 おっと思うアルバムは、確かにこのあたりの年度に集まっている、不思議な事に。 そのAOR。 AORとはこれだと言い切るのは難しいとしても、多くAORと呼ばれる音楽にはこんな傾向…

BLT / BLT

ハイファイのメールマガジンで 以前、好評連載のようなかたちになっていた 大江田さんの買付日記。 お気付きの方も多かったと思うが、 食べ物、 もしくは 何かを食べているシーンが 非常に多かった。 理由のひとつには 落ち着いて写真を撮るような時間が そ…

The Teddy Tyle Quintet テディ・タイル・クインテット / Moon Shot

先週末、 DJとして出演させていただいたイベントで エマーソン北村さんのライヴを見た。 JAGATARAとミュートビートという 80年代の日本のリズム感を 根底から揺さぶったようなバンドで 演奏していたキーボード奏者である。 現在もセッションマンとして多忙な…

Fred Frith フレッド・フリス / Gravity

まずはじめにお食事中の方いらっしゃいましたら、これより下はお食事をされた後にお読み下さい。 デパートや駅など多くの人が利用するの公衆トイレについての考察を。 先日とあるデパートで大のほうをもよおし、デパート内のトイレで用を足した。 トイレを利…