2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Robin Wilson ロビン・ウィルソン / Robin Wilson

そばかすのかわいいロビン・ウィルソン。ニック・デカロ、ドン・コスタ、モート・ガーソンら、当時の西海岸の精鋭音楽家のヘルプを得て、キュートなアルバムを発表したのが1968年のこと。LAの新興勢力、A&Mからのソロ・デビューだった。 彼女の名前がレコー…

Dick Hyman ディック・ハイマン / After Six

最近発見したこのレコード、 東海岸のキーボード職人ディック・ハイマンによる 小気味良いラウンジ・ピアノ集なのだが、 問題は裏ジャケにあった。 通常、 この時代のアルバムには 某かの方々が解説や推薦文を寄せている。 それがこのアルバムの場合、 バー…

Kalapana カラパナ / Kalapana

ハワイの音楽には、どこかしらユートピア感がある。ハワイのオープンな風土やハワイの暮らす人々の日常のがそのまま映り込んだという言い方ももちろん間違いではないのだろうが、本土アメリカという鏡にハワイの音楽を映し出したとき、その鏡にユートピアの…

Mort Garson モート・ガーソン / Love Sounds

アメリカでの買付の際には、レンタカーで移動する。 道路に設けられたパーキング・スペースか、駐車場に車を留めて目指すディーラーの家を訪ねたり、ショップを目指す。 車の駐車方法のひとつ、Valet Parking。例えばホテルの場合、車寄せに車を留めてベル・…

Gary McFarland And Peter Smith / Butterscotch Rum

今日の昼間、 このアルバムを店頭に出すために 検盤がてらお店で流していたら、 ラスト・ナンバーの「パトリシア」にさしかかったとき、 とある常連のお客さんに 「すごく今っぽい音ですよね」と言われた。 “今っぽい”というのは 現代的なテクノロジーという…

Chris Montez クリス・モンテス / Time After Time

先週は 帰省をかねて九州へ。 なので水曜日以降、 ハイファイのブログでは ぼくはお休みをいただいた。 その実家で 今年のお正月に行われた 小中学校の同窓会の写真を見た。 その写真には おどろいた。 中学卒業以来、 ほぼ25年の間、一度も会っていないひと…

Booker T. Jones ブッカー・T・ジョーンズ / I Want You

今日、通勤電車の中で、週刊紙の中刷りをチロチロ眺めていると、小学校高学年の少年らのこんな会話が聞こえてきた。 「おい、最近アニメって見てるか?」「あんまし。ワン・ピースとかソウルイーターとか。」「ウチのオヤジが、めちゃめちゃ見てるよ、夜中。…

Malvina Reynolds マルヴィナ・レイノルズ / Malvina Reynolds

シーカーズが歌った60年代のヒット曲のひとつに「朝の街に日が昇る」がある。 リード・ヴォーカルのジュディス・ダーハムの透明な声が晴れやかな響く、清々しいメロディだ。 作者はマルヴィナ・レイノルズ。齢60に近くなってから彼女の書いた作品が、多くの…

Billy Byrd ビリー・バード / I Love A Guitar

肩をあらわにしたワンピースを着た10代の少女が草むらに横たわり、ギターを抱えているジャケット。 まずこれに惹かれて。 針を落としてみると端正なギターのプレイに、思わず耳がそばだつ。よく知られたカントリー・ソングのメロディを、ギターがトレースす…

Los Indios Tabajaras / Casually Classic

ロス・インディオス・タバハラス、クラシックを弾く。 ギターの為に書かれたタレガの「アルハンブラの宮殿」をはじめとして、ショパンのピアノ曲、チャイコフスキーのバレー曲、バッハのフーガまで、二人のギターが演奏する。 振幅の激しいしテンポの揺れを…

Jack Elliott ジャック・エリオット / Young Brigham

ジャック・エリオットは、ボブ・ディランが憧れたフォーク・シンガーとされる。ディランは1941年生まれ、ジャックは1931年だから、ちょうど10歳ほど歳上のお兄さん世代だ。 このアルバムの最終曲には、ジャックがアーロ・ガスリーに歌いかける作品「Goodnigh…

Tramp トランプ / Put A Record On

レコードを大音量で聴きながら 珈琲を飲んだり 酔ってがやがやと騒いだりする。 ロック喫茶とか、 ロックバーとか、 クラブとか、 まあ何でも呼び名はかまわないのだが、 そういう領域に生まれて初めて足を踏み込んだのは 大学一年生の春。 新宿にあった “転…

Andy Williams アンディ・ウィリアムス / Newest Hits

アンディ・ウィリアムスの声は不思議だ。 うまさとかを超えた 爽やかな色気というか 晴れやかな切なさというか。 この味を 気づくまで 実は結構時間がかかった。 このアルバムに入っている 「オン・ザ・ストリート・ウェア・ユー・リヴ」を 何気なく耳にする…

Pete Drake ピート・ドレイク / Forever

本日は本ブログではおそらく誰も知りたくないような格闘技の話を少し。 ずばり「長島☆自演乙☆雄一郎」選手を応援したい。 きたる2月23日、K1-MAXの日本代表決定トーナメントに参戦する長島選手は生粋のアニメオタクにして2ちゃんねらー。しかも美少女ア…

Claude Gauthier クロード・ゴーチェ / Claude Gauthier

クロード・ゴーチェのアルバムを手に取る。 過度な装飾の無いガット・ギターの弾き語り。枯れた感じの端正なボーカル。バッキングのサウンドにジャズのセンス。 となると思わず身を乗り出してしまう。 耳が反応する。 ふとおやっと思ったのは、バフィ・セン…

Tony Orlando トニー・オーランド / I Got Rhythm

トニー・オーランドとドーンというグループは 「幸せの黄色いリボン」や 「ノックは3回」といったヒット曲のある、 70年代アメリカの人気者。 華やかと言えばとことん華やかで 能天気と言えばとことん能天気で バタ臭いと言えばとことんバタ臭い存在だ。 中…

John Herald ジョン・ヘラルド / And The John Herald Band

週刊文春の「私の読書日記」の酒井順子の回を読んでいたら、このような一節に行き当たった。 彼女は本を読むという行為は、けっこう恥ずかしいことなのではないかと、しばしば思うという。そしてこのように添える。「日本人が本にカバーをしがちなのは、何も…

Nana Mouskouri ナナ・ムスクーリ / Nana

30年以上も前、この時期の真冬のパリに10日ほど滞在していた。 リュクサンブール公園の向かい側あたりの安宿に泊まって、サンミッシェルやサンジェルマンあたりを、やたら歩き回った。なんだか、とにかく寒かった。そのせいか風邪をひいてしまい二日間ほど寝…

前園直樹グループの雑誌 / うたとことば。1号・2号

前園直樹グループの雑誌 「うたとことば。」1号と2号を 少数限定ですが ハイファイでも販売させていただくことになりました。 どうぞよろしくお願いします。 この「うたとことば。」で 好きなところはいくつもあるが、 何よりいいのは “雑誌”と銘打っている…

Terry Adams And Steve Ferguson / Louisville Sluggers

今日、あやうく遅刻のタイミングでお店に着いたら、 先に来ていた藤瀬が このCDをかけていた。 一瞬、誰のレコードを聴いているのかわからなかったが ガチガチとしたギターの音がショッキングなほどかっこよくて、 やがてスティーヴ・ファーガソンの音だと腑…

Rene And Rene レネ&レネ / Besame Otra Vez

「Rene & Rene」 彼らはメキシコの兄弟デュオ。 妙に深みを感じさせる彼らのユニット名。直訳すると「レネとレネ」。"レネ・ブラザーズ"だと確かに、垢抜けない。 「レネとレネ」か…。 「オレとアイツ、アイツとオレと。」みたいな兄弟愛、きっとあると思い…

Martin Mull マーティン・マル / Normal

昨日、 小西康陽さん選曲のハイファイお年玉CD「これからの人生。」を 目当てのお買い上げで古くからのお客さんが見えたとき、 何気なくマーティン・マルのこのアルバムをかけていたら、 「これ誰?」 と訊かれた。 マーティン・マルだと知ると 「やっぱりね…

Peter Dean ピーター・ディーン / Four Or Five Times

びっくりした。 アメリカをの中古屋さんで 日本盤のレコードを発見することは ままある。 それでも、 このアルバムはびっくりしたなあ。 カーリー・サイモンの伯父として知られる と言いながら ハイファイ以外では知られていないんじゃないの的な おじいさん…

Tony Teachey トニー・ティーチェイ / Dreams Are Forever

不思議なもので、カバー曲がオリジナルよりもかえって本人の依って立つところを明らかにすることがある。 人知れずリリースされていた秘宝のようなSSWアイテムを好むファンたちは、カバー曲の収録には、やや腰が引けるというか、躊躇する気持ちになる。"秘め…

Jimmy Webb ジミー・ウェッブ / Letters

グレン・キャンベルによってヒットした「ガルベストン」については、いちど触れたことがある。 こんな内容の歌だ。 主人公は、目前で砲弾が爆発(flashing)しているのを見つつ、手に持つ銃砲の手入れをしながら、生まれ故郷のテキサス州ガルベストンを思い…

Ohta-San / Cool Strings

オータ・サンのヴァージョンの 「ピープル」が素晴らしいですよと教えてくれたのは ハワイアンのお客様でもなく ウクレレの愛好家の方でもなく、 実は 日本のヒップホップ・アーティスト、 ECDだった。 “教えてもらった”というのも正確ではなく、 高円寺で数…

Dave Grusin デイヴ・グルーシン / Subways Are For Sleeping

本日より 2009年のハイファイ・レコード・ストアは 平常通り営業を始めました。 本年もよろしくお願いいたします。 年末年始は 小西康陽さん選曲のお年玉CD「これからの人生。」効果もあり、 多数のオーダーを頂戴いたしました。 お客様のオーダーにあらわれ…